331234のブログ

人生の残りも少なくなってきました

旅人のように生きる

ブッダの教え
{果てしない広野を、独り歩いていく旅人があった。
点々と散らばっている多くの人間の白骨を見つけた。異様なうなり声と足音が聞こえてきた。見るからに獰猛な大虎が、こちら目掛けて、まっしぐらに突進して来ていた。旅人は、瞬時に白骨の散らばっている意味を知った。
驚き恐れた旅人は無我夢中で、今来た道を全速力で虎から逃げた。


しかし、道は断崖絶壁で行き詰まっていたのだ。
幸いにも断崖に生えていた木の元から1本の藤蔓が垂れ下がっているのを発見した。
旅人は、その藤蔓を伝って絶壁から下りた。
せっかくの獲物を逃した猛虎は断崖に立ち、ほえ続けている。


足下を見た時である。
底の知れない深海の怒濤が絶えず絶壁を洗っているではないか。
波間から3匹の大きな龍が、真っ赤な口を開け、自分の落ちるのを待ち受けているのを見た。旅人は、あまりの恐ろしさに、再び藤蔓を握り締め身震いした。


藤蔓の元に、白と黒のネズミが現れ、藤蔓を交互にかじりながら回っているのを見つけた。
やがて確実に白か黒のネズミに、藤蔓は噛み切られることは必至である。



しかし絶望は長く続かなかった、この藤蔓の元に巣を作っていたミツバチが、甘い5つの蜜の滴りを彼の口に落としたからである。旅人は、たちまち現実の恐怖を忘れて、陶然とハチミツに心を奪われてしまった。}


白と黒のネズミは歳月のこと。凡人は酔生夢死にいきている。「明日死ぬかもしれないと思って毎日生きよ」と言っている人もいるけど、そんなことすると凡人はノイローゼになるかうつ病になってしまいそうだ。


誰の言葉か忘れたが『旅人のように生きなさい』が心に残っている。
出発時間がきたら待合室の人々に『お先に失礼します』と挨拶して旅立つのがよい